ウエストン

マスターII model735

WESTON / MASTER-II model735

 ウエストンマスターは,1950年前後においてもっともポピュラーな露出計のシリーズである。測光は反射光式で,受光部のカバーを動かすことで感度が2段階に切りかえられる。このとき,指針部のパネルも同時に切りかわるようになっている。
 この当時のウエストンマスターのフィルム感度表示は,ASA(ISO)と同じものではないため,測光値を読みかえなければならない。「アサヒカメラ1955年1月号」の「コニパンS」の広告では,「コニパンS」の感光度を「ASA 50,ウエストン140」(太陽光の場合)としている。オークション等の商品説明に利用するための引用はご遠慮ください。ただし,実際に使用するにあたっては,古い製品であるため,表示等に誤差が生じている可能性もある。ほかの露出計と測光値を比較して,個別に補正量を決めておくのがよいだろう。
 なお,私の手もとにあるものの場合,上記のような補正は必要なさそうであった。実際にASA(ISO)と同じ値として使用しても,大きな問題がないように見えたものである。
 「サンケイカメラ1954年11月号」には,「カメラ店頭価格表」というものが掲載されている。これは,8月中に東京都内のカメラ店の店頭価格を,サンケイカメラが調査したものとのこと。それによれば,ウエストンマスターIIの価格が13,000円であるのに対し,オークション等の商品説明に利用するための引用はご遠慮ください。国産の電気露出計であるワルツスーパーIIが3,900円,セコニックLIIIが6,800円,ベビーセコニックが1,980円。舶来品であるウエストンマスターは,当時は高嶺の花だったのかもしれない。

WESTON MASTER-II model735, No.6462350
測光種類反射光式
電源不要
発売1950年代?