セコニック

21

SEKONIC / model 21

 セレン光電池を使用した,入射光・反射光兼用の露出計である。入射光式露出計として使用するときは,「入射アタッチメント」(2枚目の画像参照)を受光部に取りつけて使用する。露出計の感度は,ダイアルを回転させることによって,自動的に高・低の2段に切り替わるようになっている。ダイアルをめいっぱい左へ回した状態では,ダイアルの先に赤い指針があらわれている。これを右に回し(時計回りに回し)ていき,赤い指針が右の端を過ぎようとすると,左のほうに白い指針があらわれてくる。このとき,自動的に高・低の切り替えがおこなわれている。また,指針がさす目盛は,ダイアルの側だけでなく,裏側や先端からも確認することができる。これによって,入射光式として使う場合でも,反射光式として使う場合でも,指針を読み取りやすくなっている。デザインの面でも,しかけの面でも,おもしろい露出計である。
 1957年3月31日発行の「アサヒカメラ年鑑1957年版」の広告によれば価格は3,800円で,前年の「アサヒカメラ年鑑1956年版」の広告には掲載されていないことから,発売年は1956年ころと考えられる。また,日本カメラショー「カメラ総合カタログ」vol.1(1960年3月)にも価格3,800円として掲載があるが,vol.3(1960年10月)以降には掲載が見られない。

SEKONIC model 21, No.7121C
測光種類入射光式・反射光式 兼用
電源不要
発売1956年ころ