Practosは,ドイツの発明家であるハンス・フェルディナント・テニース(Hans Ferdinand Tonnies)氏が1920年代に立ちあげたブランドで,何種類かの露出計や露出表を発売している。
Practos Juniorは,濃度式あるいは光学式とよばれるタイプの露出計である。これは,濃度の異なるいくつかの数字のうち「ぎりぎり見える数字を読み取る」ことで,露出の基準を判定するものである。 Practos Juniorの鏡胴を引き出して視度を調整し,接眼部から覗くと,数字が円周上に並んでいるのが見える。この数字は時計回りに,だんだんと明るく見えるようになっている。被写体のほうを向いて,ここから,ぎりぎり見えるものを読み取る。そして,鏡胴のダイアルをまわして,読み取った値を使用するフィルムの感度にあわせることで,基準になるシャッター速度と絞りの組み合わせがわかるわけである。
Practos Juniorは比較的早期に発売されたモデルのようであり,1920年代末から1930年ころにかけての製品であると考えられる。このことは,H&D(ハーターアンドドリフィールド)とScheiner(ドイツ・シャイナー)の感度スケールが使われており,1933年に制定されたDIN(ドイツ工業規格)の感度スケールが使われていないことと整合する。
濃度式露出計のしくみは,なるほどと思うところがある。しかし,濃度式露出計の実用性については,疑問をもたざるをえない。なぜならば,「ぎりぎり見える」という感覚が,よくわからないのである。また,しばらく見ていると,暗いところに目が慣れるのだろうか,はじめは見えていなかった数字も見えてくるように感じられるのである。 たとえば,Pilot Superのように,濃度式露出計が内蔵されているカメラも存在した。このカメラに内蔵された濃度式露出計だと,透過光によって見えているのか,反射光によって見えているのかの判別が難しく,ぎりぎり見える数字がどれか読み取るのはたいへん難しいものになっている。
Practosは,ドイツの発明家であるハンス・フェルディナント・テニース(Hans Ferdinand Tonnies)氏が1920年代に立ちあげたブランドで,何種類かの露出計や露出表を発売している。
Practos Juniorの鏡胴を引き出して視度を調整し,接眼部から覗くと,数字が円周上に並んでいるのが見える。この数字は時計回りに,だんだんと明るく見えるようになっている。被写体のほうを向いて,ここから,ぎりぎり見えるものを読み取る。そして,鏡胴のダイアルをまわして,読み取った値を使用するフィルムの感度にあわせることで,基準になるシャッター速度と絞りの組み合わせがわかるわけである。
Practos Juniorは比較的早期に発売されたモデルのようであり,1920年代末から1930年ころにかけての製品であると考えられる。このことは,H&D(ハーターアンドドリフィールド)とScheiner(ドイツ・シャイナー)の感度スケールが使われており,1933年に制定されたDIN(ドイツ工業規格)の感度スケールが使われていないことと整合する。
濃度式露出計のしくみは,なるほどと思うところがある。しかし,濃度式露出計の実用性については,疑問をもたざるをえない。なぜならば,「ぎりぎり見える」という感覚が,よくわからないのである。また,しばらく見ていると,暗いところに目が慣れるのだろうか,はじめは見えていなかった数字も見えてくるように感じられるのである。
たとえば,Pilot Superのように,濃度式露出計が内蔵されているカメラも存在した。このカメラに内蔵された濃度式露出計だと,透過光によって見えているのか,反射光によって見えているのかの判別が難しく,ぎりぎり見える数字がどれか読み取るのはたいへん難しいものになっている。