ノーウッド

ディレクター モデルC

NORWOOD / Director model C

 受光部に「光球」を採用した,ノーウッド氏の入射光式露出計である。光球は半球状であるため,立体である被写体と同じ状態で光を受けられることが,最大の特徴であるとしている。光球は,1940年にアメリカのD. Norwood氏が特許を得ている(*1)。
 この露出計の製造,発売元は,いろいろと移り変わっている。
 camera-wiki.orgにおける「Norwood Director」の項目の記述(*2)によれば,最初のmodel AはPhoto Resaerchによって製造されたことになっている。つづいて1948年に,America Bolexが製造したmodel Bが発売された。このmodel Bの姿は,スタジオデラックスとそっくりである。America Bolexはまもなく,Director Productsに名称を変更している。そして,model Cを発売している。
 こののち,model Dとされるものでは,表側の目盛部の表記がNORWOOD DIRECTORにかわってBROCKWAYになった。そして,model Sとされるものでは,セコニックが製造にかかわるようになってきた。それは,セコニック スタジオSとなり,さらにスタジオデラックスにモデルチェンジされ,発売が続いている。
 camera-wiki.org(*2)には,1949年とされるNorwood Directorの広告画像が掲載されているが,どのmodelであるかは記載がない。ただ,ここでは発売元が「DIRECTOR PRODUCTS CORP.」となっているので,model Cの発売もこのころであろうと考えられる。

NORWOOD Director (model C), No.16028
測光種類入射光式(反射光も測光可能)
電源不要
発売1949年ころ

*1 この発明に関する特許と思われるもの (Exposure meter US2214283A)

*2 Norwood Director (camera-wiki.org)