ニコン

UWニッコール 28mm F3.5

Nikon / UW-NIKKOR 28mm F3.5

 ニコノス用の広角レンズで,水陸両用とされているW-NIKKOR 35mm F2.5とは異なり,水中専用となっている。広角レンズほど目立ってくる水中での歪曲収差や色収差を修正するための補正がされているため,水中以外ではピントがあわない。
 水中では水の屈折率の分だけ焦点距離が長いレンズにみえるため,35mmレンズくらいの感覚で使うことになるとのことである。水中では目測も難しいため,水中撮影での実質的な「標準レンズ」は,W-NIKKOR 35mm F2.5ではなく,このUW-NIKKOR 28mm F3.5である,とする人もある。そのためか,中古カメラ店で見かける機会は,少なくない。なお,「水中写真の初心者は20mmを使うのがよい」と,UW-NIKKOR 20mm F2.8を「標準レンズ」として勧める人もある。
 陸上専用の28mmレンズ(LW-NIKKOR 28mm F3.5)が発売されていたこともあったが,こちらは中古カメラ店で見かけることは,あまりない。

W-NIKKOR 28mm F3.5, No.203808
焦点距離28mm 口径比3.5
レンズ構成5群6枚
マウントニコノス

 UW-NIKKOR 28mm F3.5は水中専用レンズのため,陸上で撮影に用いると,周辺部が流れるなどきちんとピントがあわない。また,ニコノスはビューファインダーカメラなので,ピントがどのようにあっていないかなどを,撮影時に確認することができない。陸上での活用としては,リバースリング(BR-2)とステップダウンリング(58mm→52mm)を使って一眼レフカメラに装着し,拡大撮影に用いる方法がある。

Kodak DCS 460, UW-NIKKOR 28mm F3.5
Kodak DCS 460, UW-NIKKOR 28mm F3.5

周辺部が流れてしまうとしてもうまくボケてくれるなら,拡大撮影用レンズとしておもしろい。