オリンパス

イズム220

OLYMPUS / IZM220

 オリンパス「IZM (イズム)」シリーズは,1988年発売のオリンパス「IZM300」からはじまった。それは,高精度(350ステップ)なパッシブ式AFの3倍ズームレンズをもったカメラであった。コンパクトとは言いがたいそのサイズ,従来のコンパクトカメラの常識を覆すような高精度高機能なカメラであり,そこから,コンパクトカメラと一眼レフの間を埋めるタイプのカメラの流行がはじまったと考えられる。IZMシリーズは,その後,一眼レフ式ファインダーをもった「IZM400」と,やや簡略化した「IZM200」シリーズが登場した。
 IZM200シリーズは,約2倍のズームレンズ,アクティブ式AFを採用した廉価版シリーズとなる。ここで紹介する「IZM220」は,IZM200シリーズの第3弾で,「標準」と「パノラマ」(上下をマスクする,いわゆる擬似パノラマ)の途中切り替えを,はじめて実現したことが大きな特徴である。「パノラマ」を強調するためだろうか,それ以前の「IZM200」や「IZM210」のズームレンズは広角側が38mmだったのに対し,「IZM220」は28mm〜56mmという,広角ズームレンズを採用している。
 ボディは,コンパクトカメラとしてはやや大型といえるが,それだけに各ボタン類は押しやすく配置されており,その反応も明快である。内蔵フラッシュは自動発光するが,強制発光や発光禁止も指定できる。ただし,電源スイッチをON/OFFするたびに,自動発光モードにもどってしまう。この点は,ほかの多くのコンパクトカメラでもよく見られる現象である。自動モードを優先させることで,なによりも撮影の失敗がないように配慮されているのだろう。


OLYMPUS IZM220, Body No.1325631
撮影レンズOLYMPUS LENS 28mm F3.5-56mm F6.5 7群8枚
シャッター速度2〜1/500
露出調節プログラムAE
ピント調節アクティブAF 0.65m〜∞
内蔵フラッシュGN? 電源CR123A (2本)
発売1991年

OLYMPUS IZM220 (OLYMPUS LENS 28mm F3.5-56mm F6.5), GOLD200

 コンパクトカメラで28mmレンズを採用しているものは,決して多くない。そんな広角レンズをもったカメラだから,とりあえず寄って撮ってみる。AFのステップは十分に細かいようで,ピントはきっちりとあっているようだ。撮影を楽しめるカメラである。