フルオートコンパクトカメラ，ミノルタAF-Sに音声ガイド機能を搭載したカメラである。フィルム未装填やフラッシュの使用などを，ビープ音やランプではなく「音声」で知らせるようになっている。ガイド音声は，日本語と英語が切り替え可能。 このカメラは，日本カメラショーのカメラ総合カタログ1984年版(vol.79)においては「ミノルタトークマンAF-Svクォーツ」として紹介されているが，ケンコー・トキナー社のウェブサイト(*1)では「ミノルタAF-Svクォーツ」(1983年6月発売)として記載されており，「トークマン」の名称は用いられていない。翌年(1984年9月）発売の「ミノルタAF-Sトークマン」ではじめて，「トークマン」の名称が用いられている。「ミノルタトークマンAF-Svクォーツ」と「ミノルタAF-Sトークマン」の機能等には差がないように見えるが，グリップの有無などデザインはかなり異なる印象を受ける。
音声ガイド機能がセールスポイントのカメラであるが，用意されているメッセージは，次の３種類である。 １ フイルムをお入れください ２ フラッシュをお使いください ３ 撮影距離を変更してください フィルムが入っていない状態で電源をONにし，シャッターレリーズボタンを押すと，１の音声が流れる。フィルムが入っていないことが警告されるわけで，これは未撮影という大きなミスを未然に防ぐことが大いに期待できる。このような警告のあるカメラは，案外と少ないものである。
このクラスの多くのカメラでは，ファインダー内でLEDなどによるインジケータが点滅するなどして警告するなどしてフラッシュを使用することや，うまく測距ができていないことを警告するようになっているが，それらのインジケータがなにを意味しているのかを覚えていなければ，警告も伝わらない。そのため，２や３の音声ガイドは，インジケータによる警告を補助するという点で意味のある機能かと思われる。ただ，２については音声での案内もありがたいが，むしろファインダー内でインジケータが点滅するなどして警告するほうが目立つように思える。また，３については，どのように変更すればよいのかまでガイドしていただけると実用性が高まっただろう。たとえば，「被写体から離れてください」と言っていただければ，撮影者がなにをすればよいのかが理解しやすくなったと思われる。
＊１ http://www.kenko-tokina.co.jp/konicaminolta/history/minolta/1980/1983.html
フルオートコンパクトカメラ，ミノルタAF-Sに音声ガイド機能を搭載したカメラである。フィルム未装填やフラッシュの使用などを，ビープ音やランプではなく「音声」で知らせるようになっている。ガイド音声は，日本語と英語が切り替え可能。
このカメラは，日本カメラショーのカメラ総合カタログ1984年版(vol.79)においては「ミノルタトークマンAF-Svクォーツ」として紹介されているが，ケンコー・トキナー社のウェブサイト(*1)では「ミノルタAF-Svクォーツ」(1983年6月発売)として記載されており，「トークマン」の名称は用いられていない。翌年(1984年9月）発売の「ミノルタAF-Sトークマン」ではじめて，「トークマン」の名称が用いられている。「ミノルタトークマンAF-Svクォーツ」と「ミノルタAF-Sトークマン」の機能等には差がないように見えるが，グリップの有無などデザインはかなり異なる印象を受ける。
音声ガイド機能がセールスポイントのカメラであるが，用意されているメッセージは，次の３種類である。
１ フイルムをお入れください
２ フラッシュをお使いください
３ 撮影距離を変更してください
フィルムが入っていない状態で電源をONにし，シャッターレリーズボタンを押すと，１の音声が流れる。フィルムが入っていないことが警告されるわけで，これは未撮影という大きなミスを未然に防ぐことが大いに期待できる。このような警告のあるカメラは，案外と少ないものである。
このクラスの多くのカメラでは，ファインダー内でLEDなどによるインジケータが点滅するなどして警告するなどしてフラッシュを使用することや，うまく測距ができていないことを警告するようになっているが，それらのインジケータがなにを意味しているのかを覚えていなければ，警告も伝わらない。そのため，２や３の音声ガイドは，インジケータによる警告を補助するという点で意味のある機能かと思われる。ただ，２については音声での案内もありがたいが，むしろファインダー内でインジケータが点滅するなどして警告するほうが目立つように思える。また，３については，どのように変更すればよいのかまでガイドしていただけると実用性が高まっただろう。たとえば，「被写体から離れてください」と言っていただければ，撮影者がなにをすればよいのかが理解しやすくなったと思われる。
＊１ http://www.kenko-tokina.co.jp/konicaminolta/history/minolta/1980/1983.html