ケンコー

2倍テレプラスMC4

KENKO / TELEPLUS MC4 (for CONTAX/YASHICA)

 レンズの後ろ(レンズとカメラボディとの間)に取りつけることで,レンズの焦点距離を2倍にすることのできる,リアコンバージョンレンズである。焦点距離が2倍になることから,標準レンズは望遠レンズとして,望遠レンズは超望遠レンズとして,便利に使えるようになる。ただし,レンズは2段階暗くなり,解像度など画質も低下する。望遠ないし超望遠撮影が手軽にできる反面,撮影はより慎重にていねいにおこなう必要がある。

 「テレプラス」は,AEやAFに対応しながらモデルチェンジを続けているが,ここに紹介するモデルは,自動絞り連動しマルチコート化された4群4枚構成の「MC4」というモデルである。6群6枚構成の「MC6」の下位モデルとして扱われており,「MC6」の価格が17,000円だったのに対して,「MC4」は10,000円になっている(写真用品ショー「写真用品総合カタログ」No.8,1978年)。
 「MC4」は,日本カメラショー「カメラ総合カタログ」vol.50(1974年5月発行)の広告には掲載されているが,写真用品ショー「写真用品総合カタログ」No.4(1974年3月発行)には掲載されていない。このことから,MC4の発売は,1974年5月ころと考えられる。なお,ここで紹介した,ヤシカMLマウント(ヤシカ・コンタックス用)のものは,少し遅れて発売されたようで,写真用品ショー「写真用品総合カタログ」No.8で「新製品」として扱われている。

KENKO TELEPLUS MC4 (for CONTAX/YASHICA), No.5207357
レンズ構成4群4枚
マウントヤシカMLマウント
焦点距離/絞り主レンズの焦点距離を2倍に伸ばす。
F値は2段暗くなる。
発売1974年(ヤシカ・コンタックス用は1978年)

CONTAX RTS, Tessar T* 45mm F2.8 + Kenko MC4, GC400

標準レンズと組みあわせて,中望遠レンズとして使うのが,もっともポピュラーな使い方だろう。

CONTAX RTS, SIGMA 1000mm F13.5 + Kenko MC4, GC400

望遠レンズと組み合わせれば超望遠レンズとして使えるわけだが,超望遠レンズにつけるとこうなる。ここまで拡大すると,手ブレはともかく,被写体ブレもさけられない。テレコンバータを使うときには,そのお手軽さに反して,慎重になるべきである。

CONTAX RTS, SIGMA 1000mm F13.5, GC400

テレコンバータを使わないと,こんな感じだ。