ミノルタ

SR-T101

MINOLTA / SR-T101

 ミノルタSR-T101は,ミノルタではじめてのTTL露出計を内蔵した一眼レフカメラである。その最大の特徴は,「CLC方式」と称する上下2分割測光である。もっとも,現代のAF一眼レフカメラのように,CPUを利用して演算をおこない適正露出を決めるというものではない。それでも,横位置での撮影において,空の明るさに影響されて,全体が露出不足にならないようにするという効果は期待できる。
 ミノルタSR-T101が発売されたのは,New SR-1,New SR-7が発売された翌年の1966年である。最初にTTL開放測光の露出計を搭載したトプコンREスーパーが発売されたのは1963年だから,ミノルタは,それより3年遅れて,TTL露出計を一眼レフカメラに内蔵したことになる。その間に,絞りこみ測光のTTL露出計を搭載したペンタックスSP(1964年)やキヤノンPELIX(1965年),さらにはTTL開放測光のニコマートFT(1965年)などに先を越されたわけだが,世界初の分割測光といわれる「CLC方式」によって,出遅れた分をカバーしたということができるだろうか。
 TTL開放測光に対応する交換レンズとして,MCロッコールレンズ群が用意された。旧来のオートロッコールレンズ群は,絞りこみ測光で使用することになる。
 ミノルタSR-T101はよく売れたカメラのようで,状態のよいものからジャンク同然のものまで,中古カメラ店で見かけることの多いカメラの1つである。

MINOLTA SR-T101, No.2053145
シャッター横走り布幕シャッター
シャッター速度B,1〜1/1000
フラッシュ同調X,FP接点 1/60
露出計TTL開放測光,上下2分割測光(CLC方式)
マウントミノルタMCマウント
発売1966年