セコニック

スタジオデラックス L-398

SEKONIC / Studio Deluxe L-398

 セレン光電池を用いた,入射光式露出計である。フィルム感度を設定し,指針の表示にダイアルをあわせれば,適正なシャッター速度と絞りの組み合わせを知ることができる。カメラに内蔵された露出計のように反射光を測定するものではなく,入射光を測定するものなので,被写体の色や反射率などに左右されず,適切な露出を知ることができる。「スタジオデラックス」は「スタデラ」とも呼ばれ,モデルチェンジを重ねながら多くの人に長く使われてきた。このL-398は,日本カメラショーの「カメラ総合カタログ」では,L-28c2に代わって1976年版から1989年版(vol.96)まで掲載され,その後(1990年版 vol.97以降),「スタジオデラックスII」L-398Mにモデルチェンジされている。
 電源が不要なので,電池を使わない大判・中判カメラや,クラシックカメラと組みあわせて使うのにも適している。
 ディジタルカメラが全盛の現代においても,写真家を称する者は入射光式露出計くらい使えなければならない。そして,入射光式露出計の基本は,スタジオデラックス,すなわち「スタデラ」である。つまり写真家を称するなら,「スタデラ」は必須アイテムなのである。そんな大切な「スタデラ」を,もしも売り飛ばそうとする人がいたなら,その人は写真というものがまったくわかっていない可能性がある。いや,言いすぎかもしれないが,「スタデラ」はそれくらい重要なアイテムなのである。

SEKONIC Studio Deluxe L-398, No.319608
測光種類入射光式(反射光も測光可能)
電源不要
発売1976年ころ