コダック

DCS Pro 14n

Kodak / DCS Pro 14n

 ニコンFマウントのディジタル一眼レフカメラとして,はじめてライカ判サイズの撮像素子をもつ製品である。本体は独自の形態のものであるが,Nikon F80と同等のユーザインタフェースや機能をもっている。つまり,フラッシュを内蔵し,シャッター速度や絞りは右手側の2つのダイアルで設定する。また,左手側のダイアルで,露出モードや連写などの設定を切りかえるようになっている。

Kodak DCS Pro 14nのカメラのなによりもの特徴は,ライカ判サイズの撮像素子をもつことである。ニコンから発売されるディジタル一眼レフカメラは,1999年のNikon D1以降,いわゆるAPS-Cサイズの撮像素子を使っており,ライカ判サイズの撮像素子をもつディジタル一眼レフカメラは,発売されていなかった。その後,2002年5月には京セラがライカ判サイズの600万画素CCDを用いたCONTAX N Digitalを,2002年11月にはキヤノンがライカ判サイズの1100万画素CMOS素子を用いたCanon EOS-1Dsを発売した。
 Kodak DCS Pro 14nは,ちょうどそのころにフォトキナで発表され,日本国内では2003年から発売された。ニコンがライカ判サイズの撮像素子をもつディジタルカメラNikon D3を発売するのは,2007年11月になってからのことである。それまでの間,Kodak DCS Pro 14n(および後継機のKodak DCS Pro SLR/n)は,ライカ判サイズの撮像素子をもつニコンFマウントのディジタル一眼レフカメラとして,貴重な存在となる。
 Kodak DCS Pro 14nの撮像素子は,ライカ判サイズで1350万画素のCMOS素子である。記録画素数は,1350万画素,600万画素,340万画素が選択できる。感度はISO80からISO400までが設定できる(記録画素数を600万画素,340万画素にした場合はISO800まで)が,ISO200以上を使用するとノイズが目立つように感じる。また,長時間露光も推奨されておらず,不用意に長時間露光をおこなった場合には,警告表示が出る。必要があれば,感度設定を落とした「長時間露光モード」を使用しておこなうことになる。
 記録する画像形式は,JPEGおよびRawが選択できる。JPEGとRawの同時記録も可能だが,処理はかなり遅くなる。記録する画像形式をRawのみにした場合,7コマまでの連続撮影も可能になる。

Kodak DCS Pro 14n, Body No.P14N-01981
撮像素子タイプ36mm×24mm CMOS 撮像素子画素数1385万画素
記録画素数最大4500ピクセル×3000ピクセル
レンズニコンFマウント
シャッター電子制御縦走り金属幕
シャッター速度B,2〜1/4000スピードライト同調X接点 1/125sec
露出モードプログラムAE,シャッター速度優先AE,絞り優先AE,マニュアル
露出計3D-10分割マルチパターン測光(Dタイプレンズ),中央部重点測光,スポット測光
ファインダー内情報シャッター速度,絞り,露出計など
電源専用リチウムイオンバッテリーパックを使用 (7.4V)
発売2003年5月

 電源スイッチをONにしてから,実際に撮影できるまでの時間は,かなり長い。そういう面では,必ずしも使いやすいカメラではないわけだが,それでも,ライカ判サイズの撮像素子をもつ魅力は大きい。