京セラ

　初代「サムライ」の後，ズームレンズの焦点距離を拡大した「サムライX4.0」が発売された。その後，ボディをよりコンパクトにした「サムライZ」が発売されて，さらに，「サムライZ」の機能を制限した廉価版として発売されたものが，「サムライZ2」である。
　廉価版とはいえ，一眼レフカメラであることにはかわりない。オートフォーカス，プログラムAE，オートワインダーを内蔵した縦型デザインのフルオートカメラで，「サムライ」のアイデンティティは失われていない。全体がコンパクトになったことで，ハーフサイズという特徴がさらに強調できるようになったと言える。「サムライZ」に対して機能が制限されているというものの，制限された機能は「多重露出」「インターバルタイマー」「露出補正」など，一般的な使用にはあまり関係しないものである。「機能を制限した廉価版」とはいえ，一般的な使用には十分な内容になっている。
　「サムライZ」「サムライZ2」には，ボタン類を左右逆に配置した「左利き仕様」の「サムライZ-L」「サムライZ2-L」も用意された。これは流通した数が比較的少ないようで，ややレアな存在になっているようだ。