オリンパス

ペンEED

OLYMPUS / PEN EED

 オリンパス「ペン」シリーズの高級機。一般に,「ペンEE」シリーズは,セレン光電池式露出計,F3.5クラスのDズイコーレンズ,固定焦点というスペックをもつが,この機種は,CdS式露出計,F1.7の大口径Fズイコーレンズ,ピント調整可能(目測式)で,ペンEEシリーズの最上級モデルとして位置づけられ,より「しっかり写せる」カメラになっている。露出計がセレン光電池によるものではないため,ペンEEシリーズ独特の,レンズのまわりに昆虫の複眼のようなつぶつぶの受光窓がある顔つきが失われた。また,露出計に電池が必要であることも,このシリーズのカメラにとっては,もしかすると欠点といえるのかも知れない。ともあれ,高級機らしいしっかりした造りには好感が持てる一方,大きく見えるボディデザインはペンらしくないと感じる。名称は「EED」であるが,ペンEEシリーズの上級モデルとは考えず,別系統のシリーズであるとみなすべきだろうか。


OLYMPUS-PEN EED, No.388794
撮影レンズF.ZUIKO 32mm F1.7
シャッター速度B, 1/15sec〜1/500sec
絞り1.7 〜 22
露出制御プログラムAE
ピント調節目測式 0.85m〜∞
発売1967年

OLYMPUS-PEN EED, F.ZUIKO 32mm F1.7, Centuria400

破綻のない描写をするが,このボディサイズとデザインは,ペンとしては大きく不細工であり,使う喜びは小さいものになる。