ペンタックス

P30

PENTAX / P30

 Pシリーズは,ペンタックスのマニュアルフォーカス一眼レフカメラとして,最後のシリーズにあたる。スクリューマウントのSシリーズの後,Kマウントが採用されたKシリーズ,コンパクト化されたMシリーズ,マルチモードAE化されたAシリーズにつづくものとなる。なお,Sシリーズにはタクマーレンズ,Kシリーズにはペンタックスレンズ,MシリーズにはペンタックスMレンズ,AシリーズにはペンタックスAレンズのように,各シリーズの機能や特徴を活かすレンズ群が供給されたが,Pシリーズにはとくにそのようなレンズ群は供給されていない。
 PENTAX P30は,Pシリーズとしてさいしょのモデルである。PENTAX ME SuperPENTAX Super Aでは,シャッター速度を選択するユーザインタフェースとしてプッシュボタンが採用されていたが,このPENTAX P30ではオーソドックスなダイアル式になっている。また,露出モードはマニュアル露出とプログラムAE(ペンタックスAレンズのみ対応)だけになっている。仕様の面ではこのようにかなり割り切った面があるなど,全体としてエントリーモデルとして位置づけられそうだが,この割り切りは悪いものではないと思う。簡単にプログラムAEモードが使えるので初心者にも扱いやすく,マニュアルモードはオーソドックスなスタイルになるのである程度慣れた人が「やりたいことができる」ようになっている。
 MINOLTA α-7000の後に発売されたマニュアルフォーカスの一眼レフカメラであるが,機能がシンプルなためか意外に思えるほど長いあいだ,日本カメラショー「カメラ総合カタログ」に掲載されていた。また,絞り優先AE機能が追加された後継機も発売された。

PENTAX P30, No.3215646
シャッター電子制御縦走り金属幕
シャッター速度B,1〜1/1000スピードライト同調1/105sec,X
露出計TTL中央部重点測光露出モードマニュアル,プログラムAE
マウントKAマウント
発売1985年10月