その名前が示すとおり，AE機構をもった一眼レフカメラである。レンズの絞りリングを「A」のポジションにすることで，シャッター速度優先AE撮影が可能になる。さらに，オプション品に電動ワインダーが用意され，「連写一眼」のキャッチコピーとともに大ヒット商品になった。日本カメラショー「カメラ総合カタログ vol.71」(1981年)では，「発売以来，すでに450万台にせまる愛用者を得た」とあり，大ヒット商品になったことがわかる。 当時のカメラとしては，一般的な重さ，大きさのカメラだと感じる。シャッター速度ダイアルがボディの角にめいっぱいの位置にあって，指先でシャッター速度の選択がおこないやすく，操作性も考えられている と感じる。絞り優先AEのカメラだと，たいていの場合，シャッター速度ダイアルに「A」などのポジションがあり，そこはロックがかかるようになっている。AEからマニュアル露出に切り替えるにはそのロックを解除する必要があり，そのためには別のボタンを押しながらシャッター速度ダイアルを回すようになっている場合が多く，シャッター速度ダイアルの操作性を低下させる要因として指摘される。キヤノンAE-1の場合は，AEとマニュアル露出との切り替えをレンズの絞りリングでおこなうことになるので，このような問題は生じない。初心者がやりがちな撮影ミスとして，カメラブレがある。速いシャッター速度を利用すれば，カメラブレをかなり低減させられる。シャッター速度優先AEは，初心者にもそのメリットがわかりやすいといえるだろう。宣伝のうまさもふくめて，ヒット商品になったことが納得できるカメラだといえる。
その名前が示すとおり，AE機構をもった一眼レフカメラである。レンズの絞りリングを「A」のポジションにすることで，シャッター速度優先AE撮影が可能になる。さらに，オプション品に電動ワインダーが用意され，「連写一眼」のキャッチコピーとともに大ヒット商品になった。日本カメラショー「カメラ総合カタログ vol.71」(1981年)では，「発売以来，すでに450万台にせまる愛用者を得た」とあり，大ヒット商品になったことがわかる。
当時のカメラとしては，一般的な重さ，大きさのカメラだと感じる。シャッター速度ダイアルがボディの角にめいっぱいの位置にあって，指先でシャッター速度の選択がおこないやすく，操作性も考えられている と感じる。絞り優先AEのカメラだと，たいていの場合，シャッター速度ダイアルに「A」などのポジションがあり，そこはロックがかかるようになっている。AEからマニュアル露出に切り替えるにはそのロックを解除する必要があり，そのためには別のボタンを押しながらシャッター速度ダイアルを回すようになっている場合が多く，シャッター速度ダイアルの操作性を低下させる要因として指摘される。キヤノンAE-1の場合は，AEとマニュアル露出との切り替えをレンズの絞りリングでおこなうことになるので，このような問題は生じない。初心者がやりがちな撮影ミスとして，カメラブレがある。速いシャッター速度を利用すれば，カメラブレをかなり低減させられる。シャッター速度優先AEは，初心者にもそのメリットがわかりやすいといえるだろう。宣伝のうまさもふくめて，ヒット商品になったことが納得できるカメラだといえる。